あなたは心の境界線を引けていますか?

こんにちは、自己肯定感・自己効力感を育む家族関係改善カウンセラーのSAKURAです。

「心の境界線」という言葉を耳にしたことがありますか?
私は長い間、この境界線を引けずに生きてきました。その結果、20年以上も自分自身を追い込んでしまっていたのです。

結婚してからは、自分の家庭のことで手一杯でした。家事、育児、そして日々の生活。そんな中でも、いつも心の中に「親孝行しなければならない」という声が響いていました。

例えば、母に子どもの面倒を見てもらったとき。普通なら「ありがとう」の一言で十分なのかもしれません。でも私は必ずお礼としてお金を渡していました。それが当たり前だと思い込んでいたのです。

さらに「母を喜ばせなければ」と、無理をして温泉旅行に連れて行ったり、和食やフレンチのお店を予約してご馳走したり…。母が喜ぶ姿を見てホッとする一方で、まだ足りていないと私はクタクタになっていました。疲れ切っても、どこかで「これくらいしないと愛されないのでは」という不安が消えなかったのです。

でも最近、やっと気づきました。
本当の親孝行とは、自分をすり減らしてまで尽くすことではない、ということに。

心の境界線を引けるようになった今、母から「札幌に行きたいのよ」と言われても、私は冷静に対応できます。航空券の手配をしてあげなくても、心が痛むことはなくなりました。もちろん、できるときには手伝うかもしれません。でもそれは「義務」ではなく「選択」です。

境界線を引くことは、親との関係を切り捨てることではありません。むしろ、自分を守りながら、より健全な関係を築くために必要なことなのだと実感しています。

かつての私のように、親への気持ちと現実との間で苦しんでいる方は少なくないと思います。親の期待に応えようとして、自分の家庭や心身を犠牲にしてしまう。でも、それでは誰も幸せになれません。

「私はここまでならできる。でも、それ以上は難しい」
そう伝えることは、決して冷たいことではなく、自分も相手も大切にするための境界線なのです。

もし今、あなたが親との関係で心が重くなっているなら、一度立ち止まって考えてみてください。
本当に必要なのは「無理な親孝行」ではなく、自分を守るための小さな境界線かもしれません。

心の境界線を私と一緒に引いてみませんか?